よくある質問
- Q歩導くん(ほどうくん)とは?
- A
視覚障がい者の方の誘導路としては、誘導ブロック(いわゆる点字ブロック)が多く使用されていますが、屋内においては車いす利用者の方や肢体障がいの方、高齢の方などの通行時のひっかかりやつまづきなどの理由により、誘導路のない箇所が多くあります。
歩導くん(ほどうくん)は、凹凸を無くしソフトな質感による床面との差別化や、輝度比(明度差)により、視覚障がいの方のみならず他の障がいをお持ちの方々や健常者などすべての方に通行しやすい屋内用の「誘導マット」です。
- Qピータイル以外にも設置できるのか?
- A
ピータイル以外にも設置可能です。常設の場合、両面テープでの全面接着となります。
■ 利用可能床材 ピータイル、長尺シート、タイルカーペット、石材(※1)、木材 など。
ルート変更による貼り替えなども考慮しの両面テープは再剥離性が高いものを使用しています。ただし、長期使用した場合、床面や使用環境によって剥がれ難くなることもあります。
(※1)新築等の石床において塩素系等の清掃後は、乾燥までの約1~2週間程度(現場の条件による)は、接着出来ない場合もあります。乾燥後であっても床面によっては接着が弱くなる場合がございますので、十分接着テストの上敷設願います。(場合によってはプライマーが必要となります。)
■ 利用可能だが注意が必要な床材 毛足の長いカーペット、極端に不陸の大きい石材(大きい玉石を散らしたものなど)。
メンテナンスフリーの床面(特殊コーティングなど)や、塩素系での清掃後の床面。
両面テープでの接着テストが必要となる場合があります。
- Qイベント等での仮設利用対応可能か?
- A
可能です。仮設期間・場所によって使用するテープを使い分けます。 (極短期)レンタル用として吸着テープ仕様(薄いシート状の吸盤のようなもの)のものをご用意いたしております。(床材による) (数日間)設置場所に養生テープを貼り付けた上から細幅(20mm)の両面テープを使って貼り付けます。(養生テープと両面テープが一体となった両面養生テープもあります。) (注:使用期間によっては、両面テープにより床面にのり残りや、床面の変色が発生する場合がございます。)
- Q鉄道駅構内で使用可能か?
- A
部分的には使用可能ですが、ホームでは使用できません。(原則、改札より内側は使用不可)駅のホームは交通バリアフリー法によって誘導ブロックを使用するよう規定されています。
- Q屋外は使用できないか?
- A
屋外(道路)では使用できません。理由としては耐候性の問題、関連法令の違いなどが挙げられます。屋内は建築基準法(所轄は国土交通省)ですが、屋外は道路交通法(所轄は警察庁)です。
- Q(敷地内の)駐車場には使用できないか?
- A
車両が通行する可能がある通路では使用をおすすめ致しません。駐車場から出入口までの歩行者専用通路に屋根が付いている場合はその限りではありません。敷地内については、その管理者の見解によります。
- Q屋内専用か?
- A
屋内専用です。風雪が入り込みやすい出入口、及び渡り廊下などの半屋外では、耐水仕様の両面テープを使用します。
- Qどのような場所で使っているのか?
- A
■ 公共施設/福祉施設 出入口から受付まで、受付の点字ブロックからその奥のエレベータやトイレまで(誘導路延伸)
■ 金融機関/医療施設 出入口から受付まで、出入口からATMまで
■ 商業施設/スポーツ施設 出入口から受付やエレベータ、トイレなど
■ イベント/盲学校 ホテルやイベント会場での一時誘導路として(仮設利用)、卒業式などの入退場路として
- Q屋外の点字ブロックから屋内に入ると誘導マットに変わることで混乱は起きないのでしょうか?また、誘導マットの存在は分かるのでしょうか?
- A
屋内を誘導マットにすることで、屋外と屋内を区別しやすくなります。誘導マットになった時点で屋内という認識を持ってもらうことで、歩行の際の安心感にもつながります。屋内において、利用者に点字ブロックの行き先を声掛けにより教えることは当然の対応ですが、同じように誘導マットもご説明する事で、2度3度と訪問される方はその存在を認知出来ますので、お一人での歩行も可能となります。
- Q色は何色でも問題ないのか?
- A
黄色が多く採用されていますが、設置場所の床色と輝度比(明度差)のある色をお勧めします。元々は「黒いアスファルトに設置した際に見えやすいもの」を目指して開発されたのが黄色の誘導ブロック(点字ブロック)です。屋内の床には白やベージュなどの明るい色も多く、場合によってはかえって黄色では弱視の方に見えづらい場合もあります。バリアフリー法にも「輝度比は2.0以上が望ましい」とあります。
- Q耐久年数はどれくらいか?
- A
通常のメンテナンスを行っていただいた場合、5年を目安に取替が必要かどうかをご判断いただいておりますが、使用場所や使用環境などにより大幅に異なりますので、弊社では耐用年数(保証年数)は提示しておりません。使用場所によっては若干劣化しても問題なく使える場合もございます。10年以上お使いいただいている施設もございます。メーカー保証は1年です。
- Q貼り付けは両面テープだがめくれてこないか?
- A
極端な悪条件が重ならなければ基本的には大丈夫です(いたずらで剥がそうとした、施工する際に床面の清掃を怠ったなど)。が、あくまで「マット」ですので絶対にめくれないということはありません。軽微なめくれであれば、部分的に両面テープを貼り替えて補修可能です。お客様側での緊急対応に備え、簡易補修キットもご用意しております。雨が浸入しやすい玄関口の場合は耐水テープ(ブチルテープ)を使用します。
- Q個別の清掃が必要か?
- A
個別の清掃は必要ありません。床面を清掃する際に一緒に清掃して下さい。ポリッシャーの利用も可能です(出力注意)。ポリッシャーの出力が高すぎると外周部めくれの原因となることがあります。清掃後は床面同様、ワックス(水性樹脂ワックス)を塗布してください。
- Q移設や撤去は簡単にできるのか?
- A
両面テープでの施工の為、剥がすことは可能ですが、床面の材質や使用期間によって、のり残りや床面の変色が起こることがあります。(床面の変色については、両面テープやマットに含まれる可塑剤が原因の一つと考えられます。ご理解とご了承の程、宜しくお願い致します。) (注:プライマー(ボンド)処理した場合は、接着剤成分が残る事があります。)
- Q法的には大丈夫か?
- A
大丈夫です。 いわゆる「バリアフリー法」では、誘導ブロックについて形状・設置方法などの規定はありますが、誘導路については誘導ブロックの他にも、音声装置や誘導マット(その他誘導装置)も含まれるとの見解をいただいております。危険個所(下り階段の手前など)は警告ブロックで明示するよう、規定されております。
- QJIS規格は大丈夫なのか?
- A
JIS規格対象製品ではありませんが、大丈夫です(必要ありません)。誘導ブロックには工業製品としてのJIS規格はありますが、誘導路そのもののJIS規格は存在しません。日本工業標準調査会に確認したところ、類似品が存在しない製品にはJIS規格は必要ないとの回答をいただいています。
- Q市町村などに使用の申請が必要なのか?
- A
特別な使用申請などは基本的にはありません。ただし自治体によっては独自の基準が存在する場合があります。屋内の「誘導路」に歩導くんを使用しても問題ないことは国土交通省に確認済みです。また同省発行のガイドラインなどからも明白ですが、自治体の担当者によっては「誘導ブロック」のみが正しいと思い込んでいる方がいるのも事実です。必要に応じて当社より自治体へ説明対応をいたします。
- Q凸凹がなくても目の見えない人は分かるのか?
- A
白杖や足裏から伝わる質感・音の違い、そして床との色の違いで認識できます。この製品はほぼ全盲の視覚障害がいの方が開発に携わっています。視覚障がいというと全く目が見えないイメージが先行しがちですが、実際は見えにくい人(ロービジョンの方)が半数以上を占めています。質感等だけでなく、床との色差(輝度比)を持たせることも重要なのです。誘導マットは凸凹が無いため認識力では誘導ブロックに劣りますが、誘導ブロックを設置してもらえない・設置すると苦情が出る・できれば設置したくないといった困ったケースに対応できるユニバーサルデザインの製品です。「点字ブロックじゃないと・・・」と言われる視覚障がいの方からも、無いよりは良いといっていただけますし、「点字ブロックはつけないで・・・」と言われる肢体に障害をお持ちの方、車椅子利用の方、台車を使用される業者の方からは、これなら大丈夫と言っていただけます。お互いの歩み寄りにより共存できる空間を創り出すことができます。
- Q誘導路だと認識されるのか?
- A
誘導ブロックほどの知名度はありませんので、初めていらっしゃる利用者様には受付等でご説明をしていただく必要があります。(この施設では、今踏んでいただいている足元の少し柔らかいマットが誘導路です。これを辿っていくと××へつながっています、等)初めての利用者様に説明が必要なのは誘導ブロックも同じです。晴眼者であっても初めて来た施設では、誘導ブロックがどの場所へつながっているのかはわかりません。
- Q視覚障がい者は誘導マットをどうやって認識するのか?
- A
視覚障がいの方は白杖をお持ちですので、その白杖で叩いたりスライドさせた時の感触や質感の違い、また踏んだ時の足裏からの感触や、床との色の違いでも認識できます。認識方法を複数持たせておくことで、歩き方や見え方の個人差を可能な限りカバーしています。
- Q一種類だけなのか?「止まれ」のブロックはないのか?
- A
製品形状は二種類ありますが(センター/エッジ)、「誘導(進め)」のみを表しています。誘導ブロック(点状ブロック)などのように「警告(止まれ)」を表すことはできません。危険箇所は点状ブロック(注意喚起用)と併用するようにと、国土交通省よりご回答をいただいております。点状ブロックが必要な危険個所とは、下り階段の手前(転落の恐れ)などです。交差点の中央は危険個所ではなく、線状ブロックとは違うものを置くという意味合いで点状ブロックが注意喚起として置かれています。
- Q費用はどのように算出するのか?
- A
材料の希望小売価格は、センター11,500円(税別)、エッジ6,700円(税別)。寸法は、センター:長さ510mm/幅440mm、エッジ:長さ155mm/幅440mm。実売の掛け率は枚数に応じて変動します。労務費はそれほど変動がありませんので、施工距離が短いとその分少し割高になります。枚数や色、種類などに応じて個別にお見積りさせていただきますのでお気軽にお問い合わせください。
- Qリース/レンタルは可能か?
- A
多くの枚数には対応しておりませんが、枚数・期間・色等に応じて個別に御見積させていただきます。短期のイベント(障害者スポーツ大会・視覚障がい者向け展示会・盲学校卒業式など)での利用実績がございます。
- Q誘導ブロックとの金額比較は?
- A
点字鋲タイプ、はめ込みタイプのブロックと比較すると、総費用(材料費+工事費)は割安となります。点字鋲は施工時に床面のせん孔が必要となり、また基本的には一つずつ鋲をはめ込んでいくため施工手間・時間がかかる製品です。また誘導ブロック(はめ込み式)は切削が必要な為、材料費+工事費を比較すると同程度か、床面に貼るだけの歩導くんの方が割安となります。
- Q施設に誘導マットが設置されていることをどうやって認識するのか?
- A
初めて施設にいらっしゃる利用者様には受付等でご説明をしていただく必要があります。(この施設では、今踏んでいただいている足元の少し柔らかいマットが誘導路です。これを辿っていくと〇〇へつながっています、等)初めての利用者様に説明が必要なのは誘導ブロックも同じです。晴眼者であっても初めて来た施設では、誘導ブロックがどの場所へつながっているのかはわかりません。
- Q視覚障がい者は誘導マットを認めているのか?
- A
この製品は視覚障がい当事者の方が開発したものです。市役所や福祉センターなどに設置する際には当事者の声として要望を挙げて頂くこともあります。また各種当事者団体様からの推薦書を取得している他、福祉関係の展示会に参加するなどして認知度向上に努めています。
- Q視覚障がい者が認識していることを証明する資料はないか?
- A
多くの団体・協会様よりご推薦書をいただいております。
■ 日本網膜色素変性症協会 J・R・P・S 推薦
■ 全国盲重複障害者福祉施設研究協議会 推薦
■ 全国盲老人福祉施設連絡協議会 推薦
■ 日本盲人社会福祉施設協議会 推薦
■ 全国視覚障害者情報提供施設協会 推薦
■ 東京ヘレン・ケラー協会 推薦
■ 広島県 NPO法人 きっかけづくりの会 推薦
■ 島根県身体障害者団体連合会 推薦
■ 島根県老人福祉施設協議会 推薦
■ 島根ライトハウス (島根ライトハウスライブラリー) 推薦
(敬称略・順不同)
- Q誘導マット自体の認知度はどのくらいか?
- A
誘導ブロックには及びませんが、各種当事者団体様からは推薦書をいただいている他、全国各地で少しずつですが実績が付いてきております。ただ、まだまだこれからの製品ですので福祉関係の展示会に参加するなどして認知度向上に努めています。
- Q公共施設などでの実績はあるか?
- A
北は北海道、南は沖縄まで全国各地に敷設されています。具体的には、東京では荒川区役所様や杉並区役所様、西日本では堺市立健康福祉プラザ様、神戸のしあわせの村様、島根県庁様や松江市役所様、出雲市役所様などでご利用いただいています。